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side-颯太-
いちこの部屋に行くと、ベッドの上でごろごろ寝そべりながらジャンポを読んでいた。
いい身分だなと思った。
別に俺が隣にいても、ごろごろ出来るだろうとも思うのに、そこまでひとりでいたかったのだろうか。
「颯太。お帰り」
「ただいま」
じゃねーよと突っ込みながら、ベッドに寄り掛かった。
「あはははは」と。いちこが急に笑いだすから、びっくりした。あ、漫画か。
って、俺がいるのに、てんで無視かよ。
「おい。いちこ?」
「なに?」
「お前さ、再来週の土日、暇だろ?」
「再来週?」と壁にかかってるカレンダーを見た。
いちこは、あまり遊びに行ったりしないってことも知っているから、当然予定なんてないだろうと思っている、俺。
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