その君～ライバルは家庭教師？ドキドキお泊り編～

２

side-いちこ-

科学の授業の準備があったからって、慌ててしまって颯太の話を聞けなかった。

お家帰ったら、メールしてみよう。颯太、怒ってないといいな。

今日もバイトだし、一緒に帰らないし。

「いちこ、買い物付き合ってよ」と、ゆうちゃんが誘ってくれたから、帰りに遠回りだけど駅前に立ち寄ることになった。

春だけど、すでに夏服がいっぱい売られている。

夏休みも勉強かなーとか思うけど、颯太とお出かけもしたいな。

ワンピースを手にとると、「似合いそうじゃん」と、ゆうちゃんは言ってくれた。

帰りに、アイスを食べた。

「そういえば、颯太くんとはうまくいってんの？」って、ゆうちゃんは言う。

「うん。仲良くやってるよ」