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「いちこ」って、小さな身体を抱きしめたら、ちゃんと、ぎゅっと返してくれた。 「好き?」って訊いてしまう。 「うん。好き」って言った。珍しい。 「キスするか?」 「うん」 優しく唇に触れてから、舌がお邪魔する。 「んぐぐ」と変なうめき声が聞こえて、慌てて唇を離すけど、「大丈夫だよ」と、笑ってみせた。 「どこがだよ」 明らかに嫌がってるじゃねーか。 「颯太とくっつくの好き」と、言うから、もう一度キスをした。 なんだよ。嬉しいに決まってる。
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