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まりあ先生は首を竦めた。
「職員室でも若い女のセンセ達の争奪戦が熾烈よ。私は脱落したタチだけど」
「へぇ!?」
狙ってたんだ!? あからさまに驚いた俺を見てまりあ先生が笑った。
「一応、独身、現在フリーですから。獲物となりそうなモノは女豹のごとく」
めひょー……。
良かったな、遼太、毒牙にかかんなくて、とは言っても、まりあ先生はモテモテだ。普通は男子生徒が敬遠しがちな音楽の授業。うちの学校は男子生徒の音楽選択率がべらぼうに高い。
……奴ら恐らく授業なんて聞いてねぇな。思春期の少年達には刺激強すぎボディーだ。
「川井先生、次の時間は?」
「生徒が誰も来なければ……英語の虻川先生」
「不良先生」
「生徒に何かをするよりはいいでしょ」
「それは女のコも男のコも、ネ」
そう言い、キャハハッと笑いながらまりあ先生は出て行った。
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