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ひよがオロオロ。
『遼太! ひよりと何かおっぱじめてんじゃないだろうな!?』
おっぱじめ……まぁそんなとこだけど。
『パパったら。2人お風呂に入ってるのかもしれないわ』
『ふろだぁ!?』
『昔から仲良く一緒に入ってたじゃない』
『……ママぁ? ひよりと遼太、いくつだと思ってんのぉ!?』
ひよの天然はひまりさん譲りだ。絶対にそんな筈はないんだけど、ひまりさんはもしかしてヴァージンなんじゃないかと思う事がたまにある。
ダメだ。この勢いだとおじさん今にも乗り込んできそうだ。俺は肩を竦めながらひよりの頭をくしゃくしゃっと撫で、枕元のコードレスフォンを取った。
「もしもし、おじさん。ごめん、今ちょっと手が離せなかったから……」
ひよとヤろうとしてたので、なんて言ったら俺確実にこの先死ぬまで宮部家出禁だろうな。
『なんだ心配させるな。もう遅いから早くひよりを帰しなさい』
「もう少ししたらひよ送ってくよ」
ひよりの心配そうな顔を見ながら思わず苦笑いしてしまう。思わぬとこに、障壁が。
ひよりの父親、通称、賢さん。実は俺、頭が上がらない。
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