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言葉通り、まるで壊れ物のように優しく扱う。そういう気遣いが嬉しいのだろうか、康充に抱っこされたミケ子さんは喉をゴロゴロと鳴らした。昔からそうだ。康充はミケ子さんのお気に入りなのだ。
「あいかわらず美人だね、ミケ子さん」
康充に褒められて、まんざらでもない顔をしている。なんだか悔しくなる。
「ねえ、康充。今日も写真撮ってもいい?」
「いいよ」
康充とミケ子さんの写真を撮る。ミケ子さんはよそゆきの表情になる。美人だ。私が何枚か写すと、康充が交代してくれる。今度は私がミケ子さんを抱っこして、写真におさめてもらう。
一日一日を画像として残したかった。一人だけだと、撮影するのにどうしても限界がある。
「ほら、ミケ子さん、笑って笑って。あかりももっと笑顔のほうがいいよ」
康充の台詞に苦笑いしてしまう。ミケ子さんは笑ったりしない。
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