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 何人目かに喋った男の子とは、家が同じ方向だった。えくぼの子は、すぐに私と意気投合して、あっという間に仲良しになれた。喋ったことで自信がついて、クラスの子たちと普通に話せるようになった。ミケ子さんのように、自分から積極的にいったので友達ができたのだと思った。嬉しくて、「ありがとう、ミケ子さん」と心の中でお礼を言った。  放課後になると、えくぼの子と三人で帰るようになった。その子は家が近いので、すぐに「バイバイ」と手を振って家に入っていってしまう。小学校から遠くに住んでる私と康充とでずっと道を歩いて家に帰った。二人でいる時間が長いので、少しずつ、康充と打ち解けていった。帰り道にいろいろなことを話すようになった。
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