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ある日の休日。
いつも通りに起きるとなぜか今まで以上に胸が高まった。
別に告白がどうとかそれは多分もう関係はない。
新しい服を買おうと服屋に行き何回か試着をしたりしてる時にも胸が高まった。
こんな想いが平日もあるが休日が多かった。
こんなとき僕はふと親友の言葉を思い出した。それに基づくとこれは恋らしい。今度はなんだかスッキリした。
相手に声をかけようとしてしまうが相手から話しかけられることはなく、しかも話しかけてもずっと無言だった。
多分話すことができないのだと思う。最初は僕のことを珍しいような目で見てきていたから、多分最近になってこちらに引っ越してきた訳ありの子なんだろうと結論付けた。
なんとか話の手段を取ろうと紙に字を書いてみたが僕の字と同じものを書くだけで、話すことも書くこともできないのだとわかった。
ある日、買い物をしようと手を引っ張って外に出ようとするとその場から動かなかった。だから僕は似合うような花とか髪飾りを買ってきてその子に付けたりした。
僕が『できたよ』と笑うと、口パクでパクパクと動かしてわらったりする。その顔がとても可愛いらしくてなんでも許せたりした。
そんな幸せな日々が続いているのも数年、とうとう別れの時が来たらしい。
僕は学校も卒業して、顔立ちもちゃんと男らしくなっていた。
『 これから幸せにしよう』と意気込んでいたところだった。
原因は何か分からない。今までとは何も変わらなかったはずなのに。
いつも通りの逢瀬場所に行ったらいなかった。
どこに行ったのかと思い歩いてるとたまに通っていた花屋を見つけた。
気になって見たら惹かれる花があった。
それは真ん中がオレンジ色で花弁は白い花だった。
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