第2話 side yoshiko

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「もう! やっと笑った。元気ないから、何事かと思ったよ!めちゃめちゃ嬉しいでしょ?もっと喜びなよ!! 私も嬉しい!! 」 「うん、嬉しい」  今度は少し悲しそうに笑った。  え?な……に……? 「どこなの? 」 「九州の、福岡」 「ウソ!? 遠っ!! いや、でもいいなぁ、ラーメン! 」 「おまっ、福岡のイメージよ」  そう言って笑った。 「え? じゃあ、明太子? 食べに行くよー!美味しいところリサーチしといてっ! 」  テンション高めの私。それに釣り合わない大輔。 「……そうだよな……」 「……え? 」 「俺も、そうなんだ……」 「何が? 」 「実力を買われて、福岡支店の立ち上げに行くんだ。役職も付く」 「すごい……本当に立派だよ」  報告を聞いて、とても感慨深い。彼の頑張りがこの結果をもたらしたのだ。 「短くて……3年、長かったらいつになるかわからない。ずーっと向こうの可能性も、あるんだ」 「そうなんだ。いや、でも会いにいくよ! 大丈夫! 」 「会いに……? 」 「うん」 「だよな」 「え?」  大輔の異図を図りかね、聞こうと口を開きかけた時、ランチが到着した。
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