第25話 side yoshiko

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「では、河合さんにとっても……3つ下の方がいいという事ですか……? 」  おっと、そう来たか?そう来るのか……  近い。そして……いつの間にか正座しちゃう。 「いや……個人差……というか……男女差があるかな……と思いますが……」  歯切れ悪く答える。 「年下は……嫌いですか? 」 な、な、何を言うんだ。この人は。 「ふっ……」  うわ、でた。からかわれたのか。すぐさま、俯く。 「すみません」と、まだ口角を少しだけあげたままの彼が一言謝って続けた。 「私は若さに重点を置きません。それに……河合さんは若く見えますよ。だけど……中身は、大人の女性です。いつも、職場を明るくして下さっている」  わ……急に褒められた。そっか、若さに重点を置かない。あ、前の彼女……私より年上だったのか。こんな、お酒で前髪を濡らしている女に女性だなんて……結城さんって……結構……。  ぐいっとグラスを空ける。ヤバい。クラクラしてきた。お酒のせいか……彼のせいか。  空いたグラスに彼がまたお酒をついでくれる。酔いにか、勢いにか……まかせて 「結城さんは、すっごい大人ですよね! 」  饒舌に続ける。 「紳士だし! だいたい26歳で自分の事“私”とか、相槌が“ええ”とか、そんな人……いますー? 」  べらべらと、止まらない。 「私なんて“うん”とか、普通に言っちゃうし、それに、それに……ずーっと敬語だし! 私、年上だけど。大友さんも吉良さんも、麗佳さんも私にタメ語なのに……。なんなら、結城さんは年下のるなちゃんにも敬語だし! 」 「……あー……大友が最初に河合さんの事、年下だと思っていたらしく……敬語を使わなかったのがきっかけで、吉良も中条さんも、それに習ったみたいです。私は、自分で確認しましたので……」  少し考える素振りをしてから、 「ほら、やっぱり……若く見えるんですよ」  結城さんはそう言った。
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