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何度も指でかき混ぜられ、突かれるだけで快感に震える。四肢がびくんと痙攣するように反応するのを止めることができない。
「中が凄く熱いね。蕩けながら指に絡みついてくる」
志賀が伝えてくるけどそれどころではなくて、彼自身が欲しくて、身体が疼く。
「…志賀さ…お願い…です…」
焦らされるのに耐えられなくて、挿入を急かせてしまう。
そんな麻木の乱れた姿に志賀は微笑んだが、また意地悪をする。
「もう一回言って」
もう一回なんて言えない。そう思う気持ちとは裏腹に、志賀から与えられる多大な快感がどうしても得たくて、望むまま口にする。
「…お願…い…ですから…僕の中に…っ…」
最後まで言う前に、志賀は約束を果たしてくれた。ゆっくりと彼自身を熱く蕩けた部分に埋められたからだ。
欲しかったその熱と圧に安堵するとともに、ぞくぞくとして背がしなった。
「ああ…っ」
一度奥まで挿入されたものが、また抜かれ、そして再び突き入れられる。刻まれる律動は身体が待ち望んでいたもので、そこからすべての感覚が麻痺するように全身に快楽として広がっていく。
何度抱かれても毎回、夢中になって喘いで、意識を失いそうになる。
麻木を抱く志賀はいつもと同じに見えた。でも、行為はいつもよりも長引いた。
深い快感を与えてくれる行為は、志賀自身がそれを得ようとしているように感じられた。
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