第一話 夜中のコールに御用心

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そうこうしているうちに 弦楽四重奏の演奏が始まった ユリア達は披露宴会場の 隣のチャペルに移動し整列した 最初に新郎のタクミ君が袴姿に白髭の 踏ん反り返った老人と登場した 「あれが大臣よ・・・・」 佳子が小声でユリアに囁く 「新朗の父でもないのに なんて偉そうなの・・・・  」 ユリアもボソッと囁く それから彼の親族が並びその後に みゆきの親族が続いた その後もぞろぞろと彼の家族側の 知人、友人が続いた みゆきの親族はさぞ肩身の 狭い思いをしているだろう そう思うと少しみゆきが不憫になった 家柄が違いすぎる所に嫁ぐのも大変だ 自分の時はひっそりと 家族とごく親しい人たちで祝いたい・・・ ユリアはそう心に思った 教会は厳かに音楽を奏で 最後にみゆきと彼女の父親が 新郎のタクミ君がいる祭壇に向かった ブライドメイドのユリア達は 新婦側の親族席の横で式を見守った
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