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そうこうしているうちに
弦楽四重奏の演奏が始まった
ユリア達は披露宴会場の
隣のチャペルに移動し整列した
最初に新郎のタクミ君が袴姿に白髭の
踏ん反り返った老人と登場した
「あれが大臣よ・・・・」
佳子が小声でユリアに囁く
「新朗の父でもないのに
なんて偉そうなの・・・・ 」
ユリアもボソッと囁く
それから彼の親族が並びその後に
みゆきの親族が続いた
その後もぞろぞろと彼の家族側の
知人、友人が続いた
みゆきの親族はさぞ肩身の
狭い思いをしているだろう
そう思うと少しみゆきが不憫になった
家柄が違いすぎる所に嫁ぐのも大変だ
自分の時はひっそりと
家族とごく親しい人たちで祝いたい・・・
ユリアはそう心に思った
教会は厳かに音楽を奏で
最後にみゆきと彼女の父親が
新郎のタクミ君がいる祭壇に向かった
ブライドメイドのユリア達は
新婦側の親族席の横で式を見守った
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