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「でね・・・・
本当にみゆきがかわいそうで・・ 」
「そうなんだ・・・ 」
ユリアはソファーにあぐらをかいて
座っていた
片手にはカチカチのハーゲンダッツを手に
それが溶けるのを待っている
電話の向こうに心配そうな
良ちゃんの声がする
風邪のせいか彼の声は
くぐもって聞き取り辛い
深夜も1時というのに彼は気持ち良く
自分の話に耳を傾けてくれる
ほんの数日前までは
良ちゃんとの関係は風前の灯火だった
でも最近の彼の変わりように
今のユリアは全面の信頼を彼によせ
何でも話せるようになっていた
ユリアが犯人に体当たりをし
銃口を向けられた時の事を語ったら
彼は息を飲んで聞き入った
心から心配そうに言った
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