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いくら優秀な婿を取るからと言って、ぐうたらしていられないのだ。
「なら頑張りましょう。私もできるだけ、お手伝いをしますから」
「うん」
肩を引き寄せられ、わたしは逆らわず先生に身を寄せる。
この優しさには弱い。
先生は厳しい時は厳しいけれど、優しい時はスッゴク優しい。
コレがいわゆる、アメとムチだろうか?
わたしはすっかり先生に夢中になっているのだから、効果はあったな。
でも先生いわく、わたしは気ままなタイプなので、振り回されっぱなしなのだと言う。
自覚はないけれど、確かにダメと言われても、一度決めてしまったことは貫き通すタイプだ。
そういうところで、先生は振り回されているのだと言う。
まあお互い様、ね。
先生の体にすり寄ると、頭を優しく撫でてくれる。
何にも言わずとも、してほしいことはちゃんとしてくれる。
じっと上目遣いで見つめれば、キスしてくれる。
「んっ…」
先生の首に手を回し、膝の上に座る。
「…ふふっ。どうしました? いつもより甘えたがっていますね」
そう言う先生の表情は、甘くて優しい微笑。
「ん~。そういう気分なのかも?」
先生の微笑に酔いながら、今度はわたしからキスをする。
薄く唇を開き、より深くキスをする。
「んんっ…」
わたしを抱き締める腕に、力が込められる。
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