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今いるわたしの下の部屋が、先生の部屋になっている。
ちゃんとウチの両親からお給料が出ているみたいだし、家庭教師としては全く問題無い…とは言いがたいな。
何せ先生と教え子の一線を越えた教育までしてくる。
まあ…先生も男性だし?
そういう気持ちは女であるわたしも分からなくはない。
でも教育というよりは、しつけられている気がするのは何故だろう?
「どうしました? お嬢様。ぼーっとして」
「えっ!? あっああ…。ちょっと昔を思い出していたの。マリッジブルーかしら?」
「別に不安になることは何もないでしょう。今と生活は大して変わりませんし」
…せいぜいわたしと先生の部屋が一緒になるだけで、生活環境は何も変わらないだろうな。
ずっと一緒。
それは変わらない。
別にイヤじゃない。
イヤじゃないんだけどさっ!
「…やっぱり不思議だわ」
「どこの問題ですか?」
「いや、このプリントじゃなくてね」
そう言ってわたしはノートにプリントをはさみ、閉じた。
「先生がわたしと結婚する気になったことよ。何で当時3歳のわたしと結婚する気になったの?」
「何でって、お嬢様から言い出したことじゃないですか」
心底意外という顔をしないでっ!
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