今日もまた賑やかな一日

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歩けば歩くほど濃くなる血の匂いの中、魔王サマが足を止めた。 「ソルージェ」 「…あ!魔王様!わざわざどうも~」 魔王サマが声を発すると、一つの牢屋から人が出てきた。 身長は俺と同じくらいだろうか。 髪はピンクのような色をしていて瞳もピンク色っぽい。 ぽいって言うのは蝋燭の灯りしか光源がなくて分かりにくいからだ。 そして、右の頬に緑色の入れ墨のようなものがある。 「このじぃさん何にも喋りませんよ。肉を削ぎ落としたりするくらいじゃ、駄目みたいだよ」 「そうか、分かった。コイツを使え、火属性の使い手だ」 「!!ありがとう魔王様!姐さんがまだ帰ってきてないから、火属性のコントロール上手い人居なかったんだよ~!」 何というか……魔王サマに対して、かなり態度の砕けた奴である。 なんでそんなに馴れ馴れしいんだ? ……いやwww俺が言えたことでもないんだがww何というか…ねwww て言うか、姐さんって誰www 知らない人ww 何て考えてる間に、目の前にピンク頭の人が来た。 本当に身長は同じくらいだった。 「初めまして、俺はソルージェ・クライラス。一応、幹部の一人って事になってるんだ。最弱枠だけど!」 「俺はヴェルディナ・ブラディアル。ちょっと前から魔王城でお世話になってる。みんなヴェディって俺のこと言うよ」 「へー!なら俺もヴェディって呼ぶな。よろしく。俺の事はソルージェでいいよ」 「わかったw」 …馴染みやすい希ガスwww 何だろwwwwちょっとノリがいい奴www 最弱枠とかwww自分でいうなよwww 「火属性得意なの?」 「おう、一番の得意属性だww」 「温度コントロールは?」 「千度までは調節が簡単だ」 「よし!魔王様この子借りるね!」 「好きにしろ」 「ヴェディ!こっち来て!」 魔王様から許可が出た途端に、俺の手を引き、さっきソルージェが出てきた牢の方へ引っ張っていく。 力が強いおwwww 噎せ返るような鉄の匂いの中、手を引かれた俺は匂いの原因を見ることになる。 普通の人が見れば、吐いていたかもしれない。 牢屋の中に用意された様々な刃物と、暗い中でも分かるほどの夥しい紅。 俺は何となく、どういう状況下理解した。 天井から吊るされた人物の顔を見て。
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