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と言うか…聞き逃しちゃったけど…
「ソルージェ」
「何?」
「俺が倒れたって…何?」
「…覚えてないのか?」
ソルージェの言葉に頷く。
正直言って、何があったかあやふやすぎる。
「え?だって、頭痛いって言って倒れただろ?」
「……頭が痛い?」
起きた時、えらく声が頭に響きはしたけど…。
・・・・・・・・・。
「やっぱ知らん」
何がどうなってここに居るのか。
「…魔王様に俺が拷問の為に火属性が得意な人が欲しいって言ったら、ヴェディを連れてきてくれたんだけど」
「…あぁ!うん、そうだった、そうだった。地下牢に行った。で、ソルージェを紹介されて…」
そこから自己紹介して、地下牢に入ろうとしたんだ…中には…誰が居たっけ。
「…牢屋に入る瞬間までしか覚えてないわww」
「…先生ぇ!遊んでないでこっち来て!」
「俺ぁ遊んでるわけじゃないんだがなぁ」
ソルージェの言葉に天井からぶら下がっていたものが揺れて、くぐもった声が聞こえた。
それで遊んでいるのならドMと命名してやるさ。
「誰かどうにかしてくれねぇか?」
えー……嫌だなぁwwww
「…………記憶がないのは牢屋に入った直後から、倒れるまでの数時間分。何かしらの衝撃により前後の記憶が無くなったり、曖昧になるのはそう少ないことじゃない」
「タバコを止めやがれwwここは不健康じゃなく健康になるために来る場所だwww」
ソルージェによって解放されたスクラード。
全身が痛いわ~とか言いながら煙草を吸い始めて、今のセリフである。
「今回の場合は、突然の頭痛による刺激か。お前何か持病でもあるのか?」
「…ない。半魔状態ならちょっとやそっとじゃダメージは無いはずなんだけど」
「…ブラックドラゴンか。魔物にして魔族。魔族でも最上位の強さを誇るその種族。魔王の庇護を受けず、種族内で王を定めている」
「意外と知ってんのなwww」
「まぁな。生態研究は俺の趣味だからな。ただ、ブラックドラゴンに関しては他の魔族との交流が少なすぎて、文献があまりないからな」
「…それで俺が寝ている間に…?」
「そうとも言える」
「……………ヘアチェンジをお望みか!www良いだろうwww俺の獄炎で見事なアフロ頭にしてやろう!!wwwww」
やっぱり何だかコイツ気に食わないwwwww
焼いてしまいたいwwww
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