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魔王城に戻って数日経ったある日。
真夜中から雷を伴う豪雨が降り始めた。
朝になっても降りやむ気配はなく、まともに視界も確保できない程の雨が降り続けていた。
「雨季に入ったようだな」
「だな。こりゃ当分外で何かするのは難しいな」
朝食の時間、魔王サマとそんな会話をする。
雨季。
その名の通り、雨の季節。
日本でいう梅雨だが、こちらでは規模が違う。
まず初日から三日程、視野の確保も難しいような豪雨が降り続く。
そしてその後約一月。太陽を拝むことはほぼ無く、初日程ではないが雨が降り続く。
この雨季では村や町が沈むなんて珍しくない。
今残ってる町は基本的に防御壁で洪水の被害を防いでるようだけど。
村はだいたい一回の雨季で1、2こ消える。
そんな雨季は、春から夏になる時に一月。
夏から秋になる時に半月程ある。
一年で二回ある。
弱いものは淘汰される世界。
初めて雨季を見た時は驚いたよww
あんな雨が続くんだもんwww
しかも初めは盛大な雷の音付きwww
前世俺の少年期だったら耐えられなかったなwwww雷嫌いだったしwwwww
今は平気だwwwwむしろあの音好きだよwww
それにもし雷が落ちてきてもこの体だったら一撃は耐えるなwww
「でも…雨季になると、庭の花が枯れるな」
「そうだろうな。水が多すぎるからな。」
「…ジィ様が悲しむかな…」
「…奴は枯れることを分かっていても、他の時期、皆に綺麗な花を見せたいそうだ。」
「…ふーん…ジィ様がそう思ってるならいいや」
いつも庭で花の世話をしているジィ様。
イケオジ筆頭である。
ジィ様が悲しむのは嫌だと思ったけど、毎年コレなんだ、覚悟は出来てるか。
「ブラックドラゴンは爬虫類のようだが、雨に打たれても平気のようだな」
「んあ?あぁ、それね。それにはちゃんと理由があるよ」
ブラックドラゴンの生態は魔王サマでも謎があるらしい。
ホントに秘密主義だよな俺の種族。
というかいまだに爬虫類扱いwwwww
確かに羽のあるトカゲみたいなもんだけどwwwww
「ブラックドラゴンとレッドドラゴンは自らが炎を操るから、体内に常に炎を持っていられるんだ。鱗は頑丈だし保温性もあるから温まった体温を外に出さない役割も持つ。ブルードラゴンは火よりも水が得意だから水の影響を受けにくいし、レッドドラゴンとブルードラゴンの亜種であるグリーンドラゴンは地属性をわずかに持ってる。その地属性の効力で雨を自分の養分に出来るんだ。もちろん太陽光も。雨と太陽の均等が取れていれば彼らはまともな餌を必要としないらしい」
長々と語ったぜww
ドラゴンとひとえに言えども種類はかなりいるんだ。
ブラックドラゴンは全てのドラゴンの頂点だけど、その下に今言ったレッド、ブルーそしてレッドとブルーから生まれる変異個体のグリーン。
この三体が俗にいう上位個体。
その下にも色々いるらしいが長くなるのでカットwww
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