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「単純な仕組みだな。レッドドラゴンと同じだとは」
「結局自分の炎で常に体温を保持してるだけって言うね。下位のドラゴンはそうでもなく、雨に影響されるらしいけど」
「その話は知っている。中位でも雨に弱い種が多いからな」
「そうそう。やっぱり物知りだな魔王サマwww」
「我を誰だと思っている」
「…あ、さいですかwww」
「また機会があればブラックドラゴンについて話してもらうぞ。奴らはまともに口を利かぬからな」
「頭固いのが多いらしいよww」
「お前の父親は他と随分違うようだが?」
「…種族内でも変人扱いされてるよwww親父本人が言ってたwwww」
「だろうな」
「wwwwwwwwwww」
魔王サマにも変人だと思われてたかwwwwやはりwwwwww
ある意味スゲェよ親父wwww
「ふいぃ~食べた食べた。ご馳走様!」
「ご馳走様だ」
俺がご馳走様とか言ってたら魔王サマも言うようになってしまっている現実wwww
なんか刷り込みしてるみたいwwwwww
ひよこ…ゼル帝…www
「今日は本でも読んでよ~。じゃあね魔王サマ!」
「大人しくしておくんだな」
「大丈夫だってーのwwwwwいい加減問題児扱いヤメロしwwww」
「現に問題児だ」
「うるせwwwwwあばよwwwww」
席を立ちあがった俺は自室に向けて歩き始めた。
俺の部屋にはまだまだ本があるしな。
暇にはならないwwww
本を読んでいると不意に思い出した。
雨季は冒険者にとって危険なのは当たり前だが、稼ぎ時でもあるということを。
雨季は雨で視界が悪く、その上地面も緩くなり、戦闘をするには最悪な環境となるが、その分依頼を受けてくれる人が居らず、人を集めるために依頼の報酬が高額になりやすいのだ。
コレは…行くべきなのだろうか。
別に金に不自由はしていないが、あって困ることはない。
「………どうしよう」
読んでいた本を一度閉じる。
そのままベッドから降りて窓際に立つ。
雨はまだ弱まることを知らず、頻繁に雷も鳴っている。
「……………いや、まだ初日だ。依頼に行くにしても早すぎるな」
そう、今日はまだ雨季に入って一日目。
気が早いというものだ。
「あれだな、一週間経ったくらいに行くのがいいかな。この雨で採取は厳しいだろうから討伐系があってくれるといいけど」
そう自分に言い聞かせるように口にして、一人で頷く。
そのままもう一度ベッドに戻りうつ伏せになり、本を手に取る。
そこでもう一つ思い出す。
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