のんびりクエスト

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まるでその命令に従うように体が勝手に動いた。 あの妙な感覚と共に翼や尻尾、角が出てくる。 五感も冴えて、魔力の影響が軽くなった。 元の姿に戻るのって心構えが要るんだよ……。 オートメイルの神経を繋ぐ時の三つ編み金パの国家錬金術師みたいにさぁ…。 それに今ローブ着てるから翼に布が引っかかってキモイ。 つか…コイツ何? 勝手に人の姿戻しやがるとは…… 「…半魔か」 「そーですよ。何か文句でもおありで?」 取り敢えず立ち上がれないが言い返してみる。 膝着いたまま言い返すとか…雑魚キャラのやることだよwww 「……」 「……!」 「黒竜(ブラックドラゴン)か」 急に俺の顎を掴んで上を向かせたイケメン様。 俺を観察するように見てあっさりと種族を当てた。 でもそんなのはいい。 真上に向かって顔上げさせられて首が痛い!! おい!自分の身長考えてやりやがれ!! 俺が面食いだからって無条件で何でも許すと思うなよ! 今まで見たことないくらいのイケメン様だからと言って!! 「黒竜(ブラックドラゴン)は他種族とは交わらぬと聞いたが」 「俺の親父が変わり者だったんだよ…首が痛いので放しやがれ」 「…我に意見するか」 「意見してやんよ」 「フ…そうか」 「!!?」 男が少しだけ笑ったと思ったら、腹に衝撃を受けた。 そのまま後方に吹っ飛ばされる。
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