1114人が本棚に入れています
本棚に追加
/254ページ
ある日。
俺はいつも通り人間の組合に来ていた。
組合の階級は結構細かく決められてる。
下から【F・E・D・C・B・A・AA・AAA・S・SS・SSS】という11段階。
ギルドの依頼のランクが自分の組合階級と同じか、それ以下しか受けられない。
AAAまでは実績により自動で階級が上がるけど、それ以上…Sランクより上はなんか試験受けないとダメらしい。
巣立ちして比較的すぐに加入した組合だから十年居る。
若作りと組合で言われ続けてる。
「ヴェディさーん」
「今日も若いっスねww」
「゛今日も”とか言うなよなww俺のこの美貌が偽物みてーな言い方しやがってww」
「俺ガキの頃から居ますけど変わってねーっスよwww」
「『早寝・早起き・バランスのいい食事を一日三食五十品目・適度な運動』だ!」
「それもう何十回も聞きましたよwww」
今日も交わされた近所の若者連中とのやり取り。
日常風景だ。
十年もここに居るからかなりの古株で、こうしてよく交流もする。
なんか俺の実年齢が何歳か、とか賭けてる連中もいるらしい。
失礼な。俺はまだ二十歳だ!
両親が美形だったおかげで年齢不詳に拍車がかかってるがな。
黒髪はだいたい肘辺りまであって、親父譲りの切れ目がちなイケメンからな!
人間じゃないから肉体年齢に変動が無いし。
流石にもう十年くらいこのままだとまずい気がするけど。
最初のコメントを投稿しよう!