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私たちは日本近海の魚を安全だと、美味だと言って好んで食べてきた。遠洋で獲られた魚を軽んじて、近海の魚を高い金を払って食べてきた。
それらの魚がプラスチックの海に浸かっていたとも知らずに。それらの魚が私たちにたっぷりとプラスチックを運んでくるとも知らずに。
しばらく歩くとコンビニが見えてきた。
今日も運送のトラックがコンビニに商品を搬入していた。
ポリエチレンで梱包された食品、ポリエチレンレフルタートに入れられた飲料水、プラスチックの商品たち。
国道に立ってコンビニを眺めている私を、遠くから見ている人たちがいた。
笑い声をあげるひとがいる。
誰かがスマホで私を撮影している。
知るものか。
そんなことよりも、からだいっぱいのこれが問題だ。
私たちをプラスチックで満たすのは魚だけではなかった。
私たちが着る服は合繊繊維で出来ている。合繊繊維は微細な繊維を剥離する。
ほこりだ。
それも細かなプラスチック。
ほこりが分解されてマイクロプラスチックになり、さらに破砕されてナノプラスチックになって私たちの体内に入り込む。
息を吸うだけで私たちはプラスチックで満たされるのだ。
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