第1話 狛犬とふわふわホットケーキ

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「え!?大国さんって、結婚されてたんすか!」 『そうだよ、人の子の間でも知られていたと思うけど。僕には十五人の妻がいる。中でも、一番愛してるのは()()()()()だよ』 「じゅ…十五人……」 ポカーンとしかけた梅太郎は、ある事に思い至る。 (そういや、クラスのヤツが言ってたな。自分の推すアイドルを"嫁"って呼ぶって。…って事は、つまり大国さんはアイドル好きなんだな) 梅太郎は目の前にいる男性が神だとは微塵も気づいていない。 「すせりちゃんが推しなんすね」 『おし…?すせりちゃん…?』 「俺、そういうの詳しくないけど、好きなものがあると毎日楽しいっすよね♪」 『あぁ、彼女がいると思えば心は満たされるよ』 恐ろしい程に噛み合っていない会話が、その後も延々と続いた。
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