気付いてしまった、私

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誰もが知ってる国民的アニメから、少年誌でやってた人気アニメまで幅広く、彼の重低音の声がよく活きていた……てか、なんでアニメキャラばっかり? アニメキャラの方が特徴的でやり易いのだろうか。 私が突っ込むと、彼は続けて男性芸能人のモノマネを始めた。 「実に面白い」 これは凄い、変人物理学者。 「横に女の子でもいればなぁ」 これも凄い、あの有名な美形ミュージシャンにもよく似てる。 やっぱり彼は、低い声のモノマネが得意なようだった。 雨が降って、どんなに暇な時でも、彼がいてくれるだけで楽しくて、時間はアッという間に過ぎた。 あの頃の雨が嫌いだった私は、彼のお陰でもういない。 またある日の雨の日は、彼が好きな仮面ライダーの話を熱く語っていた。 仮面ライダーとは言っても色々種類があるようで、全部が全部好きという訳ではないらしい。 中でも彼が特に好きなのは、仮面ライダーアマゾンズに登場するアマゾンアルファという赤いライダーらしい。 ストーリーはかなりハードで、登場人物もかなり過酷で…正直私は少し苦手な内容だったけど、好きなものを語る彼はまるで子供のように楽しそうで、私も姉になった気分でおおらかに聞いていた。 またある日の雨の日は、以前にも少しだけ聞かされたアイドルグループの話を聞いた。
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