第三六〇回 ツカノップ星帰還計画実行委員会月例会議議事録

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小野塚「皆さん本日もお集まりいただきましてありがとうございます。さて、我々ツカノップ星人の帰還計画も、いよいよ大詰めとなりました。今日は少しだけ挨拶をさせてください。思い返せば、我々が宇宙探査中、この地球に不時着してから、三十年もの月日が流れたわけです。乗って来た宇宙船には八甲田山の木々が絡みつき、無残にも壊れ、我々は地球にとどまることを余儀なくされました。それからというもの、地球人との同化・順応政策を中心に据え、我々は日本において、怪しまれることなく、帰還計画を前進させ続けてきたわけです。特に、活動の中心地にここ、青森という土地を選んだことが何よりの成功のカギでした。寒冷な気候はツカノップに近く快適で、また、特にこれといって他県から大きく注目を集めることもない。ちょうど都合の良い日本のエアーポケットだったわけです。 そういった土地だからこそ、我々は地道に計画を進めてこられました。また、計画推進のためには、同志・窪塚県議会議員や妹塚青森わくわく林檎協会会長の資金集めも欠かせないものでした。この場を借りて御礼申し上げます。それでは、飯塚さん、活動報告をお願いします」     
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