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「ねえ綺麗な手してるよね。見せて欲しいな」
タクミ君にそんなことを言っていた。
「いいですよ」
そう言って右手を広げた。私はそれに左手を合わせる。
「やっぱり男の子だね。私よりも全然大きい」
触れていると、どんどん気持ちが高ぶってくる。
彼の指と指の間に私の指を入れて、それを彼の手の甲につけた。
「リサさん……」
そう言ってタクミ君も同じことをした。
私達の手は絡み合っている。
彼は凄く優しい目をして私の顔に近づいてくる。
私は拒まない。彼とキスをした。
コーラの匂いが少しする。他の匂いはなにもない。
ただ彼の唇の柔らかさが私の理性を崩していく。
彼の唇が私から離れていった。
「リサさん満たそうよ……」
「え……?」
「リサさんの気持ちが注がれたような感じがする。だからもっと共鳴したい」
「いいよ。タクミ君なら……」
私達はカラオケボックスを出てホテルに行った。
しばらく迷いがあったけれど、濃密な絡み合いをして、どうでもよくなった。
やっぱり私って……。溜息が出そう……
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