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エピローグ
「じゃーね。リサオバサン」
そう言ってタクミ君は車で帰って行った。
リサオバサン……。結局こうなのね。
もう会うことはないんだろうな……。
幻みたいなものね……。
私、胸がとっても苦しいの。胸の高鳴りって儚いものね。
でも、きっとこれがハッピーエンドなんだ。
気持ちがサアーッと流れて、後に残るものは罪悪感……。
婚約者がいるのに多忙であまりかまってくれないから、こんなことをして……。
裏切り行為だわ。
私、退廃的で本当にどうしようもない女。こんなに自己嫌悪に陥って偽善者だよ。
ちゃんとした大人にならなきゃ……。
オバサンと言われる歳になってから、こんなことを思うなんて、馬鹿すぎて笑っちゃうわ。
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