エピローグ2

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「まいどあり~」 ホテルを出て、パーキングでお金を渡した。 「また会えたら、よろしくね」 サヤさんは満面の笑みを浮かべた。 誰が会うか。お前の笑みにはなんの魅力もない。腐敗しきった心が明瞭に見える。 これがビジネスセックスか……。 イチモツだけは、しっかりと満足して……。 セックスに強い幻想を抱いていた童貞の頃の己が滑稽であり、羨ましくも感じた。 案外こんなもんか……。こんな感想とても思い浮かばないのだから……。 旧約聖書に出てくるオナンという登場人物を思い出した。 ユダはオナンにタマルとの子孫を作るように命じる。しかしオナンは抵抗を感じ子種をタマルと寝るたびに、地へと流してしまう。 そして神様はオナンを殺した。 僕がやっていることは彼以上に罪深い。神様は僕をお怒りだろうか……。 僕は生きている。だけど幸福の中で生きている、そんな感じはしない。 ただこれまで生きてきて僕はようやく気づいた。 セックスを求めすぎると感覚が麻痺してしまう。性欲を持つのはいいけど、ほどほどにね。 そう思った。確信した。
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