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店内に入った。そこは窓から射し込む日で充満している。
客層は女性が多い。多分主婦なのかな。平日でこの時間帯だもの当然よね。
私達って、どんな目で見られているんだろう……。そんなことも気にしちゃう。
木製のテーブルと椅子。そこに座った。
お互い向き合って座っている状況……。
ドキドキする。これはなかなか味わえない感じ。
男の子は黒髪でミディアムショート。細身で童顔。
スーツを着ているせいか真面目そうに見える。第一印象はいい感じ。って何、評価してんのよ私。
「自分、藤原タクミです。今日はよろしくおねがいします」
「はい。私は山中リサです。こちらこそよろしくお願いします」
なんかお見合いみたい……。
「面と向かうと、もっと緊張しちゃいます」
タクミ君は頭を掻きながら言った。
「私も……。タクミ君、凄く若いよね。いくつなの?」
「21です。リサさんは?」
やっぱり聞かれるよね。自分から聞いたんだから当然よね。
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