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「あ……、ごめんね。こんな話しちゃって」
タクミ君は流石に動揺を隠せない表情をしていた。
「いえ、全然いいですよ。自分まだ、そうゆう経験したことないので、実感わかないですけど……。凄くためになる話だなと思いました」
「そう言ってくれてありがと。でも私なんて反面教師みたいなものだから、もっと健全な人生を送るんだよ」
「ハハハ。人生って何が起こるかわかりませんよね……。でも子供がいるっていいですよね。どうですか?」
「凄く可愛いなあって思うし、癒される。それに頑張んなきゃって思えるよ。かわりに休めないけど。家事もあるし、休日もどっか連れて行ってーなんて言われるし……。でも、やっぱり子供がいて良かったなって思う」
「なるほど。自分の時間があまり作れないのは仕方がないことですよね」
「うん。だからこうゆう時間が欲しくなるの」
「再婚は考えているんですか?」
タクミ君は聞いてきた。どうしようかしら、正直に答えようかしら?
「うーん。私と結婚したいなんて人、現れるかなあ。子供二人いるし、バツイチだし」
なんて答えてしまった。
「えっ、でも結構いるじゃないですか。同じような境遇の人達が」
「うーん。たしかに。テレビとかで見るよね。でも経済的に余裕がある人じゃないと……」
何言ってるんだ私は……。
「なかなかいないですかね……」
「そうかも……」
こんなこと言っちゃって……。
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