張り合い side遼太

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 結局、ひよを不本意ながら泣かせてしまったあの日から、行事の準備、雑務、残業が続いて、〝なかよし〟どころか会ってもいない。  たまに校内で見かけた時に、おでこの絆創膏がなくなっていて少しホッとしたりする。  東矢の野郎。アイツが変な事言うから余計なこと色々考えてしまった。と言いたいところだが、悪いのは自分だ。  それにしても、アイツ、ひよにはあの日何も話さなかったのか?  日にちが経てば経つほど、忘れるどころか膨らむ疑念。  考えていても仕方ねぇな。  土曜日の夕方、近所の小さなバッティングセンターに久々顔を出した。古ぼけたココは、俺が小学生の頃通いつめた場所だった。野球好きなおじさんが趣味でやっている。  土曜の夕方だというのに、親子連れ1組かよ。 「ココは相変わらずシケてんな、おやっさん」  カウンターでテレビを見ていたおじさんに話しかけた。
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