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《ガーディアンズ1 ワルツ》
特別扱いされるのだけは我慢が出来ないのだ。
上着ごとゴルドの手をはねのけ、前に向き直る。
「あんたはその寒さに耐えられなくて逃げてきたんでしょう」
と吐き捨てるように言った。
ゴルドがどんな反応をするのか見たいと思ったが、あえて前方をみたまま言った。言いながら違う、とも思った。長い付き合いではないが、それくらいは判る。
耐えられなかったのは、きっと寒さじゃないだろう。
あたしはゴルドのそういうところが知りたくて事あるごとに突っかかってみるのだが、大抵ははぐらかされるか無視されるかで、一向に本音は見られない。
こういう時、あたしはいつも同じ事を思う。
まったく、この男達は一体何を考えているのだろう。ヒロはともかく、これだけよく喋るゴルドでさえ、殆ど理解できない。裏を返せば、それは理解されたくないって事? だったら一人でいればいいじゃないか。だがそれを口にしたことはない。言ってはいけない一言、というよりも、あたし自身望んでいないからだ。一人でいられないのは、誰よりも自分自身だと言うことを、痛いほど感じていた。
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