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様子を見に中に入って来た高木に声を掛け、深見が探しに行った。 なんちゅう女や…ここ5階やぞ? あの女は確かに堅気のはずや…それは分かる 高峰(たかみね) 咲季(さかき)、これがあの女の名前や…半年前に俺んとこのBARに飲みに来た客で、たまたまカウンターで見かけた。 1人でここに飲みに来るヤツはまず居らんから、ちょっと気になって… カクテルとかやなく、淡々と飲む、ウイスキーのストレート…なんやあの女? 飛び抜けて美人とゆうわけでもなく、可愛いわけでもない…モデル並みのスタイルってゆう訳でもない…肌を出してる訳でもないんやが… なんや目が離せん…(なん)でや? なんか気になって、知らんうちに隣に座ってしもうてた。 「なあ、あんた、この辺では見かけん顔やな?どこから来たんや?」 俺の問いに、チラッと目線だけ向けて、グラスに残ってるウイスキーを一気に飲み干し、席を立った女
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