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出会い
私は九州のある町で生まれました。
大都市まで電車で1時間ほどの小さな町です。
山に囲まれながらも大きな県道が通っていたり、なぜか大きな病院があったりして、それなりに活気のある町だったと記憶しています。
小学四年生の夏。
盆踊りが催されている神社に兄と一緒に遊びにいった時のこと。
私と兄は1つ違いの兄弟で、確か妹もいたと記憶していますが良く覚えていません。
なんせ小学生以前の記憶はあやふやで、私の記憶の限りでは最も古い記憶でも、私達兄弟は母親と祖父母の5人で暮らしていました。
おそらく幼い頃に母が父親と離婚した時に、妹は父親が連れて行ったのだと思います。
その盆踊りの会場には、小さな町には似つかわしくないほどド派手な櫓が組まれ、お囃子やスピーカーから流れるオバQ音頭などに合わせて皆が踊っていました。
私は兄と一緒に夜店を見て回り、母からもらったお小遣いのやりくりに苦心しながら楽しく遊んで回りました。
綿飴やたこ焼き、ソースせんべいなどで腹を膨らませたあと、私は踊りの輪に加わりたかったのですが、兄が嫌がったため私は夜店の脇で見よう見まねの振り付けで踊っていました。
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