紫陽花奇譚

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 粒をつかもうと手を伸ばし、覆う。だが、その手の中ではじけると、ミカゲの足の指が完全に消え去った。  ユカリの膝元で、さあぁぁぁっと輝く粒がはじけ去る。  最期の一粒をつかまえたとき、そこにはもう、ミカゲの姿はなかった。
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