1.出会った時

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思っていたよりずっと饒舌で俺は呆気にとられてしまった。 そして俺は唾をわざとらしく飲み込んで 「俺は…君と友達になりたかったんだ。」 と言った。 …なにを言っているんだろう 案の定、その子も不思議そうな表情をしていた。 俺が必死に取り繕おうと慌てていると 「ふふ…」 …笑った。 少し不自然だけれどその口角は確かに上がっていて、目尻は優しそうに下がってた。 「ぼくね、ずっとお家の中にいたからお友だちがいないの。」 ゆっくり息を吸う音だけが真夜中の部屋に響く。 「だからね、うれしい。」 「お友だちになりたいって言ってくれて、うれしい。」 俺はその時の笑顔を生涯一生忘れない。 俺が、この子を守るんだ。 そう決めた瞬間だった。
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