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目覚め2
少し先の未来、科学が発展し車はAIによる自動運転、作物も機械による自動栽培によって全てが機械に変わり、全ての人類が平等な平和な繁栄の一途を辿っていた。だが、長くは続かなかった。
高波による水没、地盤沈下。落雷による電波障害。機械に頼っていた人類は混乱に陥る。まず起こった事は食糧難、それまで怠惰に生きてきた者たちによる食料の奪いあい、熾烈な生存競争が始まる。ある者は徒党を組み、ある者は略奪をする。また、ある者は平和を願い統治を始める。時が立つにつれ、人口は減少し、統治を始めた者は国を起こし平和を手に入れた。それ以外の者は荒廃した世界に取り残されたままである。
元は都市と呼ばれる程栄えていた場所、今では見る影もない。道路は隆起しており、岩肌が露出している。元は栄えたメインストリートであった場所にあるボロビル。5階だてであったが、今は4階以降が吹き飛んでおり3階までしかない。その2階にはワンルームの殺風景な部屋が広がり、雑魚寝をしている者がいた。
感じる、粘りつくような視線。獣の関心のない視線でもなく、殺気でもない。欲の視線。
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