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「テンシに嘘偽りがないぃー? それ、ホントかよ? この前もテストで0点を取ったとき自分を頑張ってたって褒めてたよなあ? それも嘘偽りねえってのかよ?」
「そうですよ。テンシは天使です。嘘はつきません。テストは0点を取りましたが頑張りましたもん。ただ、うっかりテストでマークミスをしただけで…………」
「結局は0点だろ? 0点なんてテストにおいては最も意味のない数字じゃねえか? 違うか? それを少しでも褒めようとして、それがテスト前までは頑張ってたから問題ないって……お前そういうとこあるよな。そういうポジティブに物事を捉えるとこ」
「ポジティブな考えは貴方も持つべきだと思いますよ」
「はっ! そうかよ」
鼻で笑うかのように、テンシを嘲笑する。
テンシは天使で、しかし天使ではない。アクマはそこ突こうとしているのだ。
そんなこと、テンシは知らないし、アクマも“知らない“。
そしてアクマも--悪魔ではないのだ。
「そういえばアクマ。貴方も優しいところ、意外とあるよね」
「…………天使のお前には言われたかねえよ」
…………。
閑話休題。
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