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【計画実施】白夜様だ
白夜という名のしろねこと久能先生と別れた後、私はそのままランジェリーショップに足をのばした。
久しぶりに自分で選べる。それだけでなんだかワクワクした。
白と青のデザインのものを含めて7セット。普段使い用のプチプライス商品だったので、二万円でおつりがきた。勝負下着はまたの機会にすればよし。ひとまず今は彼から貰った物をすべて捨てることが優先だ。
帰宅して真っ先にタンスに向かう。残しておいた下着をごみ袋に詰める。
「そう言えば、今着てるのも捨てなきゃいけないっけ」
買ってきた白い下着と今身につけているものとを交換する。総レースの黄色の下着。なぜ、わかったのだろう。ねこはなんでも知っていると言うけれど、透視能力でもあるんだろうか。
「強い思いが残りやすい……か」
自社メーカーだからこその思い入れも、きっと彼にはあったのだろう。これをくれるときもものすごく長い説明をされた。どこの工場で生産されたとか、縫製はどうのとか。興味がなかったから聞き流していたけれど――
「これで本当にさよならよ」
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