ご相殺(ごあいさつ)

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 「俺は通称【エジソン】と呼ばれているぜ。何でも修理屋を営んでいるからな。本名なんて忘れちまった。何せ【タレント】でかれこれ20年程この世界に住まわせてもらっているからな。」その男の体つきはゴツく、坊主頭にキャップ帽子のつばを後ろ向きにして被っていた。僕はその【タレント】の概要について聞いた。簡単に纏めると数珠使いと契約しなかったテイスター候補がなるらしい。悪い点は戦闘回数が少なくて済む分、一定期間それも継続的にこの世界に住まないとならないことだ。いわばモデルルームで言うところの住宅ローンのようなものだ。更に起きてはならない事から事前の準備が必要となる。【エジソン】の場合は元々はお坊ちゃんで金をかけて執事に30年間、脳の電気信号を操作する任務をしてもらっているらしい。エジソン「数珠使いに成れたからといってあまり能力使い過ぎるなよ。10回使ったらテイスターが起きて数珠をチャージするまで再度使う事出来んやから。」すると音海は【たさい】と言った。【たさい】どういうことだろうか?答えというか理由は下らなかった。【うるさい】と【かったるい】をめんどくさがって纏めたらしい。どうやら彼女は嫌気がさすと言葉を纏める癖があるらしい。そして彼女が僕を彼の元から引き離そうとした時、僕は母さんに夕飯で起こされた。
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