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そこまで聞くと、侑平は小学生かなと思ってしまった。似たような経験がある。しかし、それを悪戯好きの鬼である一生がやっている、というのが謎だ。
「落とし穴でも掘ってるのかな?それとも、秘密基地?」
ともかく、侑平は先ほど頭に浮かんだことを、薬師に伝えてみる。しかし、どちらもないだろうという顔だ。
「たしかに一生は悪戯好きですが、脳みそレベルがそんなに低い、ということはない、と、思うんですけど」
薬師は言いつつも、途中であり得るかもと思ったらしく、尻すぼみになっていた。でも、そんなことをこそこそとやるか、という疑問は残るらしい。
「まぁ、確かに。そういう変なものを作っているのなら、こそこそとではなく、堂々と作りそうだし」
「でしょ?というわけで、調べてください。もし不届きなことをしているようなら、厳重注意もお願いします。あと、食料に関しても」
「ははっ。はい」
結局、薬師は食料に関して黙って持って行ってるから怒っているのでは?
そう思う侑平だった。
「へぇ。最近見ないと思ったら、謎にこそこそしてんのか」
仕方なくも調べることになった侑平は、すぐに情報が拾えそうな崇の元を訪ねていた。が、友人である崇も知らないという。
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