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めぇ~~~~!!
めぇ~~~~!!
めぇ~~~~!!
めぇ~~~~!!
此処は、とある観光牧場の一角にある子供ふれあい牧場。
そこでは、チャボやアヒル、ヒツジそしてヤギが放し飼いになっており、毎度子供連れの親子が餌をやったり撫でたりして、楽しんでいた。
「『チョコ』ぉーー!!『チョコ』おいで!!」
パパと一緒にふれあい動物園にやって来た美由は、泥で薄汚れた名札をぶら下げた黒と茶色毛のヤギを呼んだ。
「『チョコ』ぉーー!!『チョコ』ってばぁー!!」
「美由、あの黒いヤギさんの名札読めるようになったんだね。
一生懸命カタカナを練習して、覚えたからね。偉いよ美由!!」
パパは、目を細めて黒いヤギを呼ぶ美由を見詰めていた。
「『カエデ』!!『カエデ』だ。『カエデ』ちゃーん!!」
「『はな』ぁーー!!『はな』が来たァ!」
他の白いヤギを呼んだ子供達は、其々呼んだ子供の元へやって来たが、美由が今さっきから呼んでいる黒ヤギの『チョコ』は、向こうでウロウロしてるだけで一向に無視していた。
「『チョコ』、なんで来ないの?」
んめぇ~~~~~。
「ヒツジさーん!何でくるのー?!『チョコ』に逢いたいのぉーー!!」
美由に甘えたかったのに、拒否されたヒツジの『アン』は、牧場の柵の片隅で拗ねた。
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