第二章

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 まいったのはこっちよ。これは暫く掛かりそうね。  澄子は仕方なく、改めて男にコーヒーを淹れ差し出した。 「それで? どんな話なんです? さっきの男の人達と何か関係があるんですか?」 「あの、貴女が聞いてくれるんですか? 裕二はここに住んでいるのでしょう? 帰ってきてからでも――」 「聞かないと貴方、帰らないんでしょう?」 「そりゃあそうなんですけど――すみません」  田中邦夫と名乗る男はゆっくりと、澄子に鳥山裕二との出会いから話し始めた。
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