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第一章
───清々しい朝の訪れ。陽の光が建物や人々を柔らかくも照らし出す。
オレは今、ベッドで横になっている。それを自覚して分かる事は一つ。今が
朝だって事。目を瞑ったまま鼻で一つ呼吸すれば、最高の一日が始まったの
だと分かった。
「とぅあ!」
だからオレは最高の一日を少しも無駄にしないように、掛け布団を握り
締めては勢いよくベッドの上で立ち上がり、持った布団を昨日テレビで見た
ヒーローのマントばりに投げ捨てる。勿論ポーズも決めて。
「決まった、ぜ……。」
『!』
足下を見ればオウカもポーズを取っている。ふ、どうやら相棒も今日が特別
だと気が付いたらしい。二人での決めポーズ。うへあ最高っ!
「よっしゃあ!」
気合の声を上げてはベッドを飛び降りて、投げ捨てた掛け布団を畳んでベッドの
上へ。置いた布団の上にオウカが“ちょこん”と座る。相棒に見守られながら
急いでパジャマを脱いではお気に入りのカーゴパンツとシャツに着替え。フード
の取り外された上着を手に部屋の出口に立って。
「行こうぜオウカ。」
『───』
呼んだオウカが畳まれた布団の上から勢いよく飛んでは、オレの足下へ
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