#3カンテラ激情

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何か凄く壮大な夢を見ていた様な気がする。えっと…確か魔法使いと勇者が僕を… じゃないや、一体これはどうなっているんだ? 確か僕はカンテラとの決闘の最中、いきなりカンテラがほくそ笑みながら僕の胸元をぶっ刺して… そうだ、僕はカンテラに裏切られたのだ。 でも…目の前には椅子に座って僕の目覚めを待っていたカンテラがいるんだけど…。 「なんで……僕を殺した君が…」 「………何を言ってる」 「えっ?」 どうやらあの後、カンテラはこの近くの小屋まで急いで僕を運んできたらしい。 そしてカンテラはその場で調合した薬という薬をふんだんに使ってなんとか僕の一命を取り留めたとか。 ……いや待って。もっと意味が分かんないだけど。なんで殺した人の命を救う訳?めっちゃ悪そうにほくそ笑んでたじゃん。 「………そんなことしてない」 は?だって目を瞑ったらぶしゅりって言って目を開けたら腹部に穴が空いてたじゃないか。 刺したんだろ、その枝で! ……ってどうでも良いけど木の枝で死にかける勇者ってなんなんだ。我ながらダサ過ぎる。 「………後ろから誰かが弓矢を放った」 「え?」
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