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「……………だが、最後まで諦めず、必死に戦っていた二人の姿はカッコよかった」
「…………カンテラ。ありがと」
二人で必死に協力して戦ったのに、またカンテラに良いとこ取られちゃったな。
僕達を見てカンテラは優しく微笑んでいたように見えた。
これが幻覚でも、それだけで僕は嬉しかった。
「………タメタ、お前見直した。これからもよろしく」
「ありがとう、カンくん」
「……どういたしまして」
なんだよ。カンテラ、タメタと出会ってからほんとに丸くなってきたじゃん。
「………ランタ、早く行くぞ」
「ははっ、身体が麻痺しちゃってさ、ちょっと肩貸してよ」
「………仕方ねぇな」
こうしてタメタの騒動から始まったドラゴンとの戦いはこうして幕を閉じた。
もしもカンテラが辿り着くのが少しでも遅れていたら、僕達は今頃、骨だけになっていたのかもしれない。二度と体験したくない今日だった。
でも、決して忘れたく無い一日でもあるよ。
僕とカンテラ、そしてタメタはこの戦いを通して始めて真の仲間になったのだから。
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