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こうして僕とカンテラは長い冒険に出て、今こうして如何にも始まりの街、みたいなところに来てる訳なんだけど……
「…………………」
「……ねぇカンテラ」
「…………………」
「…あのさ、どうやったら晴れの器が手に入るんだっけ?」
「………モドングリを\♪%→☆=×~」
「え?モドングリがなに?」
「……五つあるからそれを集める」
「……う、うんありがとう…」
「……………………」
あーもぉう!なんでこんな黙りん坊なんだよ!しっかも恥ずかしがる様子もせず…でも陰気臭い訳でもないし…いや、落ち着こう。カンテラにガーガー言っても多分無駄だろう。どうせ聞いてくれない。えーっと、つまり、モドングリとかいう鍵のようなシステムのアイテムを五つ集めることによって、晴れの器がある場所へ辿り着くことが出来る……これで会ってる?
「……………」
カンテラは無言でコクリと頷いた。あー、この空気…なぁーんか気まずいなぁ…。
でも、五つのモドングリって一体どこにあるんだろう?そもそもそんなものが無いと晴れの器へ辿り着かないなんて僕聞いてないし……あの王様、意外と適当だなぁ…。と、とにかく、こういうのは情報収集だ!歩いている人達に聞いてみよう、な?
「……………」
やはりというか、カンテラは何も返事もせず、表情を一切変えなかった。はぁ…。仕方ない。僕がやるか。
「あのーすみません、モドングリっていう鍵みたいな道具知ってます?」
「いやぁ~知らんなぁ~全然分からん」
「そうですか、ありがとうございます」
「あのー、こんな形状の小道具、見たことありませんか?」
「あーこれねぇ…」
「ご、ご存知ですか!?」
「いや~なんか内の夫がさぁ、こんな形に瓜二つな家を設計しようとえしててね、それでね…」
「な、長い…、ありがとうございました…」
「あーらいいのよ、世間話を聞いてくれてありがとうねぇ、頑張ってね、勇者さん」
「はい!頑張ります!……ほらカンテラもお辞儀して!」
「……………」
はぁ……もうやだ。そう思いながら早くもこんな気まずい冒険さっさと終わらしてぇーと思いながら情報収集をしていた時だった。
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