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その日の二人は、結局カタルシスのないまま終了した。
翌日、ソファーの上で新婚夫婦はヘビーペッティングに勤しんでいた。
黒いナイトガウンは脇に追いやられ、半分剥ぎ取られた扇情的なショーツは、勘解由小路に絡んだ長い太腿に巻き付いていた。
「うん。真琴のおっぱい柔らかくていい匂いするよ。ムニムニペロペロしてもいい?」
「はい貴方。思う存分ペロペロしてください」
「堪らん。堪らんぞ真琴。どうしてお前は真琴なんだ?真琴の口が俺の口をペロペロと。匂い沸き立つようなお前への愛情がどこまでも高まっていく。もういいよ。しちゃおうぜ。全部脱がしちゃっていい?ああこの匂い堪らん」
「いつでもどうぞ。愛しています降魔さん」
「いっただっきまーす。で、何だトキ。邪魔すんなよ今切羽詰まってんだ」
トキは、心底冷めた目で主人を認めて言った。
「坊っちゃま。何も私の目の前で致すなとは申しませんが、昼日中のリビングでございますよ。通常の羞恥心では二の足を踏んで然るべきでございましょう」
「常に窓の外でスズメだのカラスだのが見てるじゃないか。夜はフクロウだ。もう慣れた。お前が憚るなら自発的に出て行くしな。今この瞬間も真琴は発情した目で俺を見つめてるんだ。
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