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「おい」
「痛っ... ぉおう?!」
気付いたら、ゴールドの眼が覗き込んでたけど
かなりの至近距離で、真面目なツラだ。
ソファーから身体を起こすに起こせねーし。
「ん? オレ寝てたぁ?」
オレの眼を見て、ボティスが身体を引く。
「... あれ?」
えー、なんだよ その真顔。ハティまでさぁ。
「ルカ。おまえ また、“天使さま” っつったぜ... 」
「うわ、マジかよ?!」
焦って、ソファーの背凭れから身体を起こすと
「“どうか” って、祈っていたみたいだ」と
ジェイドが心配そうなツラになって言って
朋樹が「夢か?」って聞いた。
「んん? ... んー、たぶん。
また星空で 海だったような気がする」
「視るぜ」って言うから、頷いたけど
しばらくオレを見ていた朋樹は「ダメだ」って
首を横に振る。
「星空しか視えねぇぜ。見た夢、忘れてやがる」
ボティスの逆隣から突然、泰河がオレの手を
はしっと握った。
「ううわっ! おまえ、何?!」
ビビって泰河見たら、涼しげな眼で
じっとオレの眼を見る。
泰河は、手を離して 手首を見せた。
白い焔の模様。左の手だ。
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