♯1

5/10
前へ
/264ページ
次へ
少女が堕天使によって振り落とされた頃、翼は 「ちょっと、お姉さん。『天国』行きのバス停はそっちじゃねぇよ。」 と翼はとある女性に声をかけていた。 「え?でも、こっちの方向だって、点字ブロックが…」 女性はどうやら、視覚障害者らしい。 道を見ると点字ブロックが、洋菓子店の中へと続いている。 「全く、誰だよ!こんな酷ぇ悪戯する馬鹿は!!」 すると翼は目を閉じると両手を前に突き出すように伸ばす。すると点字ブロックに魔法陣が表れる。翼はブツブツと呪文を唱える。 すると周囲の道が光り出し、元に戻っていく。 そして翼は呪文を唱え終えると目を開き、元に戻るのを確認した。 すると上空から 「あ~~~れ~~~~!!!」 と少女が翼目掛けて落ちて来た。 ズドーン!!! 凄まじい音を立て、少女は落下した。 道には人型の穴が開いている。 少女は目を開く。 「ど、どうなるかと思いましたが、思いの他、助かりましたね!!」 と言う。 「お、おい…。」 少女はキョロキョロと周りを見渡すが、誰もいない。 「下だよ…。お前の下!!」 「おや?何時の間に?ハッ!私のスカートの中を盗さ」 「何を好き勝手言ってんだよ!お前が空から落ちて来た時に下にオレがいたんだよ!!てか、盗撮の趣味なんかねーよ!それにお前が履いてんのはスカートじゃなくてホットパンツだろうが!!つか、早くどけ!人を踏み台にしてんじゃねぇ!!」 翼は少女に対して凄まじく突っ込んだ。 事実、少女はスカートではなく、ホットパンツを履いている。
/264ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加